社員感染、人繰り綱渡り=外食や郵便、鉄道は減便―新型コロナ

 新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、外食や郵便、鉄道などの人手不足が深刻化してきた。従業員の感染で店舗の一時休業や時短営業が続出。鉄道やバスは運転士不足から運行本数を減らしている。綱渡りの人繰りに、「濃厚接触者の待機期間をさらに短くしてほしい」(外食大手)と悲鳴が上がる。  日本郵便は、全国約200カ所の郵便局で窓口業務を休止した。局員がコロナ感染や濃厚接触者となり出勤できなくなったという。配達に支障はないが、ゆうちょ銀行の現金自動預払機(ATM)が休止し現金が引き出せない店舗もある。  交通関連では、JR九州が運転士や車掌の感染者急増で、5日まで特急列車計120本を運休。愛知県豊橋市の豊鉄バスは1日以降、平日も休日ダイヤで運行し、本数を通常時より約14%減らしている。同社は「安全を最優先するための措置」と理解を求める。  スターバックスコーヒージャパンは足元で10店前後が休業。「家族の感染などで従業員が出勤できず、人が足りないケースが出ている」(広報)。ファミリーレストラン「ココス」は最大20数店が時短営業、「ビッグボーイ」は数店が一時休業した。親会社のゼンショーホールディングスは「数はまだ少ないが、今後どうなるか注視したい」と警戒する。  一方、大手スーパーは本部やグループ会社の社員による応援態勢を整えて販売網を維持。感染状況が悪化すれば「ほかの売り場を早く閉めたり休業したりして、食品を優先するかもしれない」(イトーヨーカ堂)といい、ライフライン確保に努める方針だ。  ※本文3段落目の豊鉄バスの所在地について「愛知県豊橋市」に訂正しました(8月6日)。 

[時事通信社]