海外収益向上に意欲=M&A、人材獲得で拡大―SOMPO社長

 今月1日就任したSOMPOホールディングスの奥村幹夫社長はインタビューに応じ、「伸びている海外市場のウエートを拡大していく」と述べ、海外でのさらなる収益向上に意欲を示した。現地企業のM&A(合併・買収)や人材の獲得などに取り組み、「規模拡大や質の向上を図っていきたい」と強調した。  SOMPOは、海外保険事業を国内損保事業に次ぐ収益の柱に位置付けている。欧州での企業向け保険などがけん引し、2021年度の海外保険事業の保険料収入は16年度の3倍超に上ったもようで、奥村氏は「直近5年間で事業規模はそれなりに成長した」と自信を示す。一方、「まだアクセスできていない市場など、やれることはいっぱいある」とも話し、アジアを中心に収益基盤を拡充すると表明した。  ロシアによるウクライナ侵攻といった地政学リスクが顕在化しているが、奥村氏は「リスクがあっても変わらないのは、成長と分散を目指す戦略だ」と指摘。適切に事業構成を見直すことで危機に備えられると説明し、「海外事業を拡大するという基本方針に変わりはない」と力を込めた。 

[時事通信社]