地震保険料、引き下げへ=0.7%、東日本大震災後初

 損害保険各社が加盟する損害保険料率算出機構が、地震保険の基本料率を全国平均で0.7%引き下げる方針を固めたことが8日、分かった。引き下げは2011年の東日本大震災以降、初めて。近く金融庁に届け出る方針で、損保各社は新たな料率を踏まえて22年度にも自社の保険料を改定する見通しだ。  地震保険は地震や地震による火災、津波などで生じる損害を補償する保険で、火災保険に付帯する形で加入する。付帯率は全国平均で約70%で、東日本大震災後に20ポイント近く増加した。  同機構は、各社の支払い実績などのデータに加え、政府の地震調査研究推進本部の震源モデルも活用し、料率を算出している。料率は東日本大震災以降、14、17、19、21年と4回連続で引き上げられてきたが、最新の地震モデルを反映し、07年以来の引き下げに踏み切る方向だ。  基本料率は、建物の構造に加え、発生リスクに応じて都道府県ごとに異なる。今回の改定では全体で0.7%の引き下げとなるが、大分県は最大5割弱の引き下げ、茨城、埼玉、高知、徳島の4県は最大3割程度の引き上げになる見通し。 

[時事通信社]