派遣社員、アクサ生命提訴=「直接雇用の約束ほご」―東京地裁

 アクサ生命保険で勤務していた派遣社員の女性が、同社から1年間の直接雇用の約束をほごにされたとして、地位確認と未払い賃金などを求める訴訟を東京地裁に起こした。  23日に第1回口頭弁論が開かれ、女性の代理人弁護士によると、アクサ生命は内部の手続きが進んでおらず、直接雇用の契約には同意していなかったなどとして、請求棄却を求めた。  女性や弁護士によると、女性は2019年1月、派遣会社との間で契約を結び、アクサ生命広報部で勤務を開始した。同部の上司から将来は社員になってほしいと言われたため、直接雇用を希望。同年11月のミーティングで発表された翌年の広報部メンバーには、女性も含まれていた。  19年12月には社長ら幹部と広報部の顔合わせ昼食会も行われ、女性も参加。役員は「このメンバーで頑張っていきます」と発言したが、その3日後に派遣会社を通じて女性の契約終了が伝えられたという。  閉廷後に記者会見した女性は「非道な対応の社会的責任を明らかにしたい」と訴えた。アクサ生命は「係争中のため、コメントできない」としている。 

[時事通信社]