企業、感染予防徹底を=在宅勤務、時差出勤も有効―東京海上・深津氏

 東京海上日動リスクコンサルティング(東京)の深津嘉成主席研究員は、国内外での新型コロナウイルス感染拡大を視野に入れてリスク管理に備えることが「日本企業にとって重要になる」と語った。中国勤務経験がある深津氏は、企業のリスク管理に詳しく、在宅勤務や時差出勤も有効との見方を示した。6日までにインタビューに応じた。主なやりとりは次の通り。  ―中国進出企業はどのように対応すべきか。  北京、上海など主要都市では9日まで操業開始を制限する指示が出た。まずは、現地社員の感染予防が大切だ。重症急性呼吸器症候群(SARS)と新型インフルエンザがそれぞれ流行した2003年、09年ごろと比べて、外務省は海外安全情報配信サービス「たびレジ」などで頻繁に情報を出している。本社と海外拠点が同じ情報を確認し、対応を取りやすくなった。本社が海外拠点の意見を聞き、適切に対応すべきだ。  ―サプライチェーン(供給網)分断の懸念も出ている。  日本のメーカーは東日本大震災やタイ洪水でサプライチェーン分断を経験しており、代替調達などの対応を検討している企業も多い。ただ、中国当局が交通、移動の制限を積極的に実施しており、(制限区域拡大など)当局の動きをみて判断することが大切になる。  ―国内でも感染が広がった場合は。  感染拡大が収束する兆しは見えず、備えは重要だ。業種によるが、在宅勤務や時差出勤などの取り組みは可能な範囲で実施すべきだろう。接客が必要な小売り、サービス業などでは、マスクの着用や手の消毒を徹底することが大切になる。オフィスのドアノブ、エレベーターのボタンなどを定期的に消毒することも一案となる。  ―国際的な会議、イベントは中止すべきか。  重要性を検討し、判断することが不可避となる。中止は影響が大きいが、実行して感染者が出た場合、企業や主催者の風評に響くことも考えないといけない。 

[時事通信社]