郵政、一転漏えい調査へ=かんぽ被害救済へ態勢拡充―増田氏ら3トップ就任会見

 日本郵政の増田寛也新社長ら郵政グループの3トップは9日、就任後初めて記者会見した。増田氏は、昨年12月に発覚した総務省幹部による行政処分情報の漏えい問題について「調査を行うべく準備を進めている」と述べた。長門正貢前社長はかんぽ生命保険の不適切販売で引責辞任した際、調査しない意向を示したが、増田社長は方針を転換した。  また増田氏は、不適切販売で生じた被害について「一刻も早く全容を解明し、顧客の不利益を解消する」と強調。人数を増やすなど調査態勢を拡充する方針を示した。長門氏らの一斉退陣を受け、増田氏ら郵政グループの3トップは6日付で就任した。  漏えい調査をめぐる方針転換について、増田氏は「官民癒着が起きていて、民間会社としての企業価値が毀損(きそん)している。長門氏は調査を打ち切る意向だったが、年初になってそれでいいのかと考えた」と説明。同省からの天下りについても「高市早苗総務相の指示に従い、官民癒着につながることは慎みたい」と述べた。  かんぽ生命の千田哲也新社長は会見で「信頼回復なしに、どんな商品を出しても売れない。顧客本位(の会社)に生まれ変わらないといけない」と訴えた。日本郵便の衣川和秀新社長は「郵便局ネットワークの維持を前提に、経費節減策を考える」と述べた。  昨年12月、鈴木茂樹総務事務次官(当時)が同次官OBの鈴木康雄日本郵政上級副社長(同)に、かんぽ問題をめぐる行政処分の検討案を漏らしていたことが発覚。高市総務相は鈴木次官を更迭し、その後鈴木副社長も辞任した。  郵政グループの社内調査結果によると、顧客が不利益を被った恐れがある契約は昨年3月までの5年間で約18万3000件あり、法令や社内規定に違反する疑いがあるのは1万2836件に上る。総務省と金融庁は昨年末、郵政グループに対して新規の保険販売業務を3カ月間停止する行政処分を出した。調査は継続しており、今月末の業務改善計画の策定時に調査の進捗(しんちょく)状況を公表する。 

[時事通信社]