火災保険の値上げ不可避=「リスク反映」理解を―東京海上HD社長

 損害保険大手の東京海上ホールディングス(HD)の小宮暁社長はインタビューに応じ、「火災保険事業は赤字で、自動車保険の収益で賄っている」と明らかにした。その上で「自然災害をカバーするため、リスクの実態に見合う保険料をお願いすることになる」と述べ、被災した個人住宅などの再建を手当てする火災保険の値上げに理解を求めた。  西日本豪雨をはじめ2018年に相次いだ災害を受けて、損保各社が加盟する損害保険料率算出機構は19年10月、保険料を決める基準となる「参考純率」を平均4.9%引き上げることを決定。小宮氏は決定を踏まえ、東京海上グループとして「20年度のどこかで値上げする」と表明したほか、「純率に19年の(災害)データは入っていない。建物の老朽化で災害時の被害も大きくなっている」と指摘し、さらなる値上げが不可避との認識を示した。  小宮氏は「火災保険は災害の多い日本にとって絶対必要な商品」と強調。「保険会社は何があっても屋台骨が崩れてはいけない」と、保険料負担に重ねて理解を求めた。  火災保険に付帯する洪水など「水災」保険料率は火災保険料率と異なり、現在は全国一律。小宮氏は「リスクに見合った料率体系の検討も必要だ」との考えを示し、被災リスクに応じ地域別に保険料に差をつける可能性を示唆した。 

[時事通信社]