「顧客本位」へ改革急務=再発防止策、実効性が課題-かんぽ生命

 かんぽ生命保険をめぐり、保険商品の二重契約など不適切な販売が横行してきた背景には、郵便局の販売員への過剰なノルマと、新規契約の獲得に偏った報酬体系がある。かんぽ生命や郵便局を運営する日本郵便は、営業目標の引き下げや手当の見直しといった再発防止策を打ち出したが、「顧客本位」からかけ離れた営業を野放しにしてきた企業風土の改革は容易ではない。  超低金利により国債の運用収益が落ち込むかんぽ生命は、新規契約の獲得に傾斜。手紙やはがきの取扱数量が減る日本郵便にとっても、保険商品の販売に応じた手数料は収入の大きな柱で、郵便局の現場には不適切な営業に駆り立てる圧力が恒常的にかかっていた。  また、新規契約を重視する報酬制度もこうした営業を助長。より多くの手当を得ようと、顧客に不利な契約を強いるケースが続出した。  日本郵便の横山邦男社長は「経営環境の変化に営業目標が合わなくなっており、現場に負担をかけていた」と謝罪。手当についても「実態をしっかり把握した上で、見直しを含め検討を進める」と強調した。ただ、郵便局の販売員は全国で約1万5000人。いかに全員の意識改革につなげるのか、再発防止策の実効性が問われる。 

[時事通信社]