「一部撤廃・引き上げ」提言へ=ゆうちょ限度額見直し-郵政民営化委

 郵政民営化委員会は24日、ゆうちょ銀行の預入限度額について、現状維持を選択肢に含めず、一部撤廃または引き上げを政府に提言する方針を決めた。岩田一政委員長は同委終了後に記者会見し、「通常貯金部分の限度額撤廃、全体の限度額の引き上げ、その両方の組み合わせの3案から最終的に選択したい」と明言した。  銀行業界は限度額の引き上げについて、民間金融機関からゆうちょ銀への資金シフトを招くなどとして反発。金融庁も強く反対している。岩田委員長はこれに対し、「前回の引き上げ以降、資金シフトは起きておらず、さらに(限度額を)緩和しても起きないのではないか」と反論した。  郵政民営化委は現在、3年に一度行う民営化の「総合的検証」を進めている。ゆうちょ限度額の見直しを含めた意見書を今春にもまとめ、政府に提出する予定だったが、金融界からの反対もあり遅れている。時期について岩田氏は「できる限り早期に」と述べるにとどめた。 

[時事通信社]